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救急搬送妊婦:神奈川県が受け入れ先照会 医師負担軽く 毎日新聞 サイエンス 医療 

救急搬送妊婦:神奈川県が受け入れ先照会 医師負担軽く  人手不足や過酷な労働条件が問題になっている産科医の負担を減らそうと、神奈川県は新年度から、比較的危険度が高く救急搬送が必要な妊婦の受け入れ先を電話で探す業務を、医師に代わって県職員が担当する。従来は、総合周産期母子医療センターなどの医師が電話で他病院と受け入れ交渉をしていた。同県は「産科医の過剰な負担が少しでも軽くなれば」と話す。日本産科婦人科学会が求める救急情報ネットワークの運用改善のモデルケースになりそうだ。【永山悦子】 毎日新聞 サイエンス 医療 
 同県では、一般の産科診療所などで対応できない妊婦を受け入れるため、危険度が非常に高いお産を担う基幹病院のほか、中核病院、協力病院の計32病院が参加して県周産期救急医療情報システムを作っている。各病院はインターネットのホームページで、互いのベッドの空き状況などを知らせる取り組みをしてきた。

 だが、刻々と変化する状況をリアルタイムで反映させることは難しく、ネット上では空きベッドなしとされていても、実際に電話で交渉すると受け入れ可能になるケースもある。このため、最初に救急搬送の相談が入る基幹病院(8カ所)の医師自らが、他病院に相談していた。

 奈良県大淀町立大淀病院で意識不明になった妊婦が19病院に受け入れを拒否されたことが問題になった。神奈川県内でも「搬送先決定まで2〜3時間かかることは多い」といい、この間、基幹病院の医師は、自病院の患者対応に加え、電話交渉もするため負担が大きかった。

 4月からは、一般の救急患者の搬送先への連絡を受け持つ県救急医療中央情報センターの職員が、24時間体制で電話連絡を代行する。妊婦の妊娠週数▽多胎の有無▽破水の有無−−などの情報と、基幹病院の医師のアドバイスを参考に、受け入れ可能な病院を探す。

 日本産科婦人科学会では、救急情報ネットワークの運用改善と隣接都道府県間の連携の制度化を求める報告書を4月の総会で取りまとめる予定。同学会医療提供体制検討委員長の海野信也・北里大教授は「初めは神奈川県内の病院が対象だが、同様の代行業務を全国の都道府県が始めれば、隣接自治体への搬送も可能になり、搬送先を速やかに決定することが可能になる」と話している。