がん細胞:「0.1ミリ」も見逃さず 日米チームが蛍光物質開発、検査に活用へ ◇光れ、がん細胞
がん細胞に取り込まれると光り続ける蛍光物質を、米国立衛生研究所と東京大の研究チームが開発した。マウス実験では、従来の検査では見つけにくい小さながんでも強い光を発することが確認された。微小ながんを正確に見つける新しい診断薬の開発につながる可能性があるという。 毎日新聞 東京朝刊 サイエンス 医療
研究チームは、がん細胞に取り込まれると光るスイッチが入り、スイッチが入っている間は、がん細胞の中やがん細胞表面にとどまる物質の開発に取り組んだ。その結果、(1)がん細胞に取り込まれると分解されて光り始め、光ると水に溶けにくくなって細胞から排出されにくい(2)事前にがん細胞が取り込んだ酵素で処理されると光り始め、水にも溶けにくくなる(3)がん細胞表面に張り付けた結合分子と結びつくと光り始め、結合が長く続く−−という性質を持つ3種の蛍光物質を開発した。いずれも従来の物質に比べ光が強いという。
研究チームは、マウスの腹部に多数のがん細胞を植え付け、これらの蛍光物質を散布して観察。0・8ミリ以上のがんの9割以上を見つけることができ、0・1ミリのがんまでとらえることができたという。
がんの詳細な画像診断法には、がんに集まる性質を持つ造影剤を使う陽電子放射断層撮影(PET)などがある。ただ、PETで見つかるがんは現在3ミリ程度までで、解像度には限界がある。
蛍光物質を使えば、微小な変化もとらえられるが、体の深い部分にあるがんの場合、蛍光物質の光は体外から確認することができない。
研究チームの小林久隆・米国立衛生研究所主任研究員は「最近は内視鏡や腹腔(ふくくう)鏡を使う検査や手術が主流で、それらを使って患部に近づけば、がんか否かを正確に確認できるだろう。蛍光物質は眼科の検査で使われているものに近いので、新たな検査技術への活用も可能。5年程度での実用化を目指したい」と話している。【永山悦子】
がん細胞:「0.1ミリ」も見逃さず 日米チームが蛍光物質開発、検査に活用へ 毎日新聞 東京朝刊 サイエンス 医療
- 2007/04/30(月) 05:27:00 |
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