命救い命生む…脳死肝移植10年後に出産、親子で啓発CM 脳死者から提供された肝臓の移植を受け、その後に出産した女性が、臓器移植への理解を訴えるテレビコマーシャルに、わが子とともに出演する。
公共広告機構(AC)が制作、7月から放映される。脳死肝移植を受けた女性が出産した例は、国内では極めて珍しく、「移植医療が2世代にわたる私たちの二つの命を救ってくれた」と話している。 読売新聞 社会ニュース 無断転載禁止
この女性は、兵庫県西宮市の主婦、今川真紀子さん(34)。英国の大学に留学し、4年生だった1996年4月、突然40度の高熱が出て、意識が遠のいた。ロンドンの病院で、急激に肝臓細胞が破壊される原因不明の劇症肝炎と診断され、「肝臓移植を受けなければ、命は危ない」と告げられた。
移植待機リストのトップに登録された。入院3日目、脳死になった臓器提供者が現れた。12時間に及ぶ移植手術を受け、九死に一生を得た。
大学を卒業して翌年に帰国、商社に就職した。同僚だった拓(たく)さん(33)と2004年に結婚した。だが、出産はあきらめていた。移植した臓器への拒絶反応を防ぐため免疫抑制剤を服用しており、母体だけでなく、赤ちゃんも感染症にかかりやすくなるなどの恐れがあったからだ。
しかし、主治医から「薬の量を調節するなど対処すれば大丈夫」と励まされ、「リスクはあるけれど、挑戦しよう」と決断した。
妊娠し、流産の危機も乗り越え、昨年4月、長男駈(かける)君(1)が誕生した。「人生、山も谷もあるが、負けずに駈け抜けてほしい」と拓さんが名付けた。駈君は、浮輪をつけてプールで遊ぶなど元気に育つ。
「一人の命が救われた。だけではなかった」とのフレーズが印象的な真紀子さんの出演作品は、テレビ、ラジオのコマーシャルのほか、新聞、雑誌の広告、地下鉄のポスターなどにもなる。真紀子さんは「出産をあきらめている移植経験者が希望を持てるようになれば、うれしい」と話す。
真紀子さんは、肝臓提供者は英国の中年男性だったと後に医師から聞いた。「日本にいたら、こんなに早く移植を受けられず、命を落としていたかもしれない。いただいた命は、駈にまで引き継がれていると、見知らぬ提供者の方に伝えたい」と話している。
真紀子さんは駈君の成長の様子をブログ(http://plaza.rakuten.co.jp/prettyprince/)につづっている。
命救い命生む…脳死肝移植10年後に出産、親子で啓発CM 読売新聞 社会ニュース 無断転載禁止
- 2007/06/30(土) 14:33:00 |
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