はなちゃんくらぶ 朝一 医療・福祉・介護 ニュース

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Q:白内障手術後、視力に不安 読売新聞 医療 医療相談室 無断転載禁止 

Q:白内障手術後、視力に不安 左目の白内障手術後、眼帯を取ると、テレビの文字や物が全く見えなくなりました。医師は眼圧が低いためと言い、今はある程度、文字が見えるようになったのですが、不安です。 読売新聞 医療 医療相談室 無断転載禁止  
A:傷口縫合 医師にすぐ相談 

 手術の際の傷口が閉じていない可能性があります。この場合、傷口を縫って閉じる再手術が必要です。

 眼球には一定の硬さがあり、眼球の形状を保っています。これを「眼圧」と呼びます。目の中では、房水という特殊な体液が循環して、眼圧を維持しています。白内障手術の傷口が閉じていないと、この房水が漏れ出てしまい、眼圧が上がりません。この場合、二つの危険性があります。

 まず一番恐ろしいのが「眼内炎」です。閉じていない傷口から細菌感染が起こると、あっという間に眼球全体に広がり、適当な処置が施されなければ数日間で失明します。

 眼内は特殊な防御機能があり、抗生物質が効きにくい環境になっているため、薬の内服や点滴では完治できません。また、長期間低い眼圧が続くと、網膜の中央にある黄斑(おうはん)部が傷んでしまい、視力を十分に回復できなくなります(低眼圧黄斑症)。

 最近の白内障手術では、傷口を縫わない無縫合手術が一般化しています。早期の白内障であれば、手術後の乱視が少なく優れた方式ですが、進行した白内障の場合、水晶体を吸い取る超音波乳化吸引の際に生ずる熱のために、傷口が閉じなくなる場合があります。

 治療用コンタクトレンズをのせて、傷がふさがるのを待つこともありますが、数日間、低眼圧が続くようなら傷口を縫合した方が安全です。傷口から房水が漏れた場合、患者さんは「熱い涙」が出たと感じます。

 一刻も早く、主治医にご相談下さい。

 赤星 隆幸・三井記念病院眼科部長(東京・秋葉原)