薬害肝炎:全国30人が新提訴 東京、大阪など4地裁に 汚染された血液製剤でC型肝炎に感染したとして、新たに全国の患者30人が30日、国と製薬会社に計18億円余の賠償を求めて4地裁に一斉提訴した。原告のうち3人は、厚生労働省が放置していたフィブリノゲン投与者418人分のリストに載っていた。この日、同省の調査チームは、リストを02年に把握しながら本人に告知しなかったことを「責任なし」と結論づけたが、全国原告団は「早く知っていれば病気の進行を止められた。人の命を何と思っているのか」と強く批判。改めて国の薬事行政の遅れを追及し、患者全員の救済を求める決意を示した。 毎日新聞 ニュースセレクト サイエンス 医療 無断転載禁止
一斉提訴は4回目で、全国の原告は計201人になった。新たな原告は▽東京地裁10人▽大阪地裁11人▽福岡地裁8人▽仙台地裁1人。リスト該当者は東京2人、福岡1人で、医療機関からの告知を受け訴えた。
東京地裁に提訴した秋田県の主婦(54)は11月14日、定期検診で県内の病院を訪れた際、医師からリストに載った418人の1人であると告げられ、初めてフィブリノゲン投与を知った。
投与は89年12月、次女の出産で大量出血した時だった。次女は3日後に息を引き取り、約1カ月後、自分は急性肝炎で入院し、C型肝炎と診断された。頻繁に眠気に襲われ、肝硬変や肝がんへの進行におびえ、体をだましながら暮らしてきた。
フィブリノゲン投与を知らされた瞬間、体が震えた。可能性は疑っていたが、「やはり危ない止血剤を体に入れられていた」。帰宅後、ショックは怒りに変わった。
告知を受けたのは、次女を産んだ病院。薬名と投与量が書かれたカルテも残っていた。産科の医師は事実を知っていたはずだが、「大変な出産で命が助かっただけでも良かった」と言われ、聞くに聞けなかった。「その代わり、一つの病気をもらったのだ」と自分を納得させてきた。
だからこそ、厚労省が事実を知っていたなら、なぜ教えてくれなかったのかと思う。功を奏さなかったが、インターフェロン治療を受けたのは2年前。「02年の時に分かっていれば、もっと早く適切な治療を受けられた」。恨みを口にした。
一方、全国原告団代表の山口美智子さん(51)は、調査チームの報告書公表を受けて会見し、「最初から結論ありきで、時間の無駄、税金の無駄だった。厚労省は命懸けで取り組むべきだった」と非難した。調査チームは、418人の病状や治療可能性などを調べていない。九州訴訟原告団の福田衣里子さん(27)は「調査してから判断することなのに、責任はないと言い切るのは間違っている」と憤った。【北村和巳】
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- 2007/11/30(金) 21:03:00 |
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