演劇:水俣の希望描く きょうから都内で上演−−東京の劇団「風琴工房」 /熊本
◇患者と交流し役作り
東京の劇団「風琴(ふうきん)工房」が、水俣病をテーマに半世紀前と現在を二つの物語でつないで表現した演劇「hg」を、9日から都内の劇場で上演する。昨秋から準備を進め、4月には団員らが水俣市を訪れて物語の舞台の一つとなる胎児性患者らの生活支援施設「ほっとはうす」で役作りに向け、患者らと交流した。劇団は「水俣病の悲惨さではなく、水俣が持つ未来への希望を描きたい」と話している。 毎日新聞 朝刊 地域のニュース 九州・沖縄 熊本発 無断転載禁止
前半は水俣病公式確認(1956年)後のチッソ水俣工場が舞台。水俣病の原因を工場排水と確認した工場付属病院長の故細川一さんをモデルに、会社への愛着と医師としての使命感に揺れる医師らの姿を描く。
後半は患者の生活を支え、水俣病を伝えていこうと活動する「ほっとはうす」を取り上げる。前後半合わせて2時間の舞台だ。
劇団は93年に旗揚げした。主宰する詩森ろばさんは盛岡市内の高校に通っていた20年余り前、水俣病を取り上げた石牟礼道子さんの「苦海浄土」に感銘を受けた。7年ほど前に細川医師のことを知り、劇にすることを考えた。昨年10月、初めて水俣市を訪れ「ほっとはうす」のことを知ったという。
4月中旬に2日間、団員ら13人が患者らと交流し、日々の生活や悩みなどを語り合った。当初は「患者を演じるなんてできず、見せ物で終わってしまう」と難色を示した「ほっとはうす」側も、団員らの熱意に期待を示すようになった。
作・演出も担当した詩森さんは「今の水俣が目指している人間同士のつながりを描き、『こういう生き方もあるんだ』と知ってもらうことで、居場所を失った現代の人に何かを訴えることができるのでは」と話している。
「hg」は水銀の化学記号から取った。今月18日まで東京都世田谷区北沢の劇場スズナリで上演される。問い合わせはウィンディ・ハーブ・オフィス03・6809・8933。【西貴晴】
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- 2008/05/09(金) 01:41:00 |
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